7.1. はじめに

本章では、一時的システムに足りていない最後の部分をビルドしていきます。 まず多くのパッケージビルドに必要となるツールをビルドします。 またテストの実行に必要なパッケージを 3 つ生成します。 こうして循環的な相互参照の関係が解決するので、これまで利用してきたホストオペレーティングシステムから完全に離れて "chroot" 環境に入ります。 ただしカーネルは今までどおり利用していきます。

chroot 環境内では適切な操作とするため、実行されているカーネルとのやり取りを確実に行います。 それはいわゆる 仮想カーネルファイルシステム を通じて行うものです。 chroot 環境に入る際には、あらかじめマウントされていなければなりません。 マウントがされているかどうかを確認する場合は findmnt を実行します。

「Chroot 環境への移行」 まで、コマンドの実行は LFS を設定した上で、root ユーザーにより行う必要があります。 chroot 環境に入っても、コマンドはすべて root 実行ですが、もう安心です。 LFS を構築しているコンピューター上の OS にはもうアクセスしないからです。 かと言ってコマンド実行を誤れば、簡単に LFS システムを壊してしまうことになりますから、十分に注意してください。