Libffi ライブラリは、さまざまな呼出規約(calling conventions)に対しての、移植性に優れた高レベルのプログラミングインターフェースを提供します。 このライブラリを用いることで、プログラム実行時に呼出インターフェース記述(call interface description)による関数を指定して呼び出すことができるようになります。
GMP と同じように libffi では、利用中のプロセッサーに応じた最適化を行なってビルドされます。
異なるシステムに向けてのビルドを行う場合は、以下のコマンドにおいて --with-gcc-arch=
を使って、そのシステム上の CPU
の実装を完全に表すアーキテクチャー名に変更してください。 そうしなかった場合には、libffi
をリンクするアプリケーションにおいて Illegal Operation エラーを発生させることになります。
ibffi をコンパイルするための準備をします。
./configure --prefix=/usr \ --disable-static \ --with-gcc-arch=native \ --disable-exec-static-tramp
configure オプションの意味
--with-gcc-arch=native
現状のシステムに応じて GCC が最適化されるようにします。 仮にこれを指定しなかった場合、システムを誤認して誤ったコードを生成してしまう場合があります。 生成されたコードが、より劣ったシステム向けのネイティブコードをコピーしていたとすると、より劣ったシステムに対するパラメーターを指定することとなります。 システムに応じた詳細は the x86 options in the GCC manual を参照してください。
--disable-exec-static-tramp
スタティックなトランポリン (trampoline) サポートを無効にします。 これは libffi における新しいセキュリティ機能ですが、BLFS パッケージの中 (特に GJS) では、この機能に対応していないものがあります。
パッケージをコンパイルします。
make
ビルド結果をテストする場合は、以下を実行します。
make check
パッケージをインストールします。
make install