5.9. Binutils-2.25.1 - 2回め

Binutils パッケージは、リンカーやアセンブラーなどのようにオブジェクトファイルを取り扱うツール類を提供します。

概算ビルド時間: 1.1 SBU
必要ディスク容量: 505 MB

5.9.1. Binutils のインストール

ビルドのためのディレクトリを再び生成します。

mkdir -v ../binutils-build
cd ../binutils-build

Binutils をコンパイルするための準備をします。

CC=$LFS_TGT-gcc                \
AR=$LFS_TGT-ar                 \
RANLIB=$LFS_TGT-ranlib         \
../binutils-2.25.1/configure     \
    --prefix=/tools            \
    --disable-nls              \
    --disable-werror           \
    --with-lib-path=/tools/lib \
    --with-sysroot

configure オプションの意味:

CC=$LFS_TGT-gcc AR=$LFS_TGT-ar RANLIB=$LFS_TGT-ranlib

Binutils をネイティブにビルドすることが目的なので、ホストシステムに存在しているクロスコンパイラーや関連ツールは使わず、ビルドしているシステム内のものを用いるように指定します。

--with-lib-path=/tools/lib

configure スクリプトに対して Binutils のコンパイル中でのライブラリパスを指定します。 リンカーに対して /tools/lib ディレクトリを指定するものです。 こうすることでリンカーがホスト上のライブラリを検索しないようにします。

--with-sysroot

sysroot 機能は、特定の共有オブジェクトを必要とする他の共有オブジェクトを、リンカーが見つけ出せるようにする機能です。 その場合には明示的にリンカーのコマンドラインにて、共有オブジェクトを指定する必要があります。 コマンドラインでのその指定がない場合には、特定のホストにてパッケージビルドに失敗するものが出てきます。

パッケージをコンパイルします。

make

パッケージをインストールします。

make install

次章で行う再調整の作業に向けてリンカーを準備します。

make -C ld clean
make -C ld LIB_PATH=/usr/lib:/lib
cp -v ld/ld-new /tools/bin

make パラメーターの意味:

-C ld clean

サブディレクトリ ld にコンパイル生成されたプログラムをすべて削除します。

-C ld LIB_PATH=/usr/lib:/lib

サブディレクトリ ld の中に生成されるべきプログラムを再生成します。 Makefile ファイル内の変数 LIB_PATH をコマンドラインから与えることで、一時的なツール類の設定を上書き指定し、適切なパスを指示します。 この変数の設定はリンカーに対するデフォルトの検索パスを指定するものであり、次章に向けた準備となります。

本パッケージの詳細は 6.13.2.「Binutils の構成」を参照してください。